YouTubeで日常の様子を発信している「星のミライChannel」では、医療的ケアが必要なおもちくん(本名:未来くん)の成長記録が公開されています。

おもちくんは、生まれつき非常にまれな先天的特徴を持って誕生し、現在も家族の手厚いサポートのもとで日々の生活を送っています。
動画では、治療やリハビリの様子だけでなく、笑顔を見せる瞬間や家族との何気ない時間も映し出されており、多くの視聴者がその姿を見守っています。
一方で、見た目の印象が強いことから、ネット上では「なぜ産んだのか」「公の場に出すべきではないのでは」といった声が上がることもあり、両親に対する誤解や批判が広がる場面も少なくありません。
しかし、そうした意見の多くは、妊娠中に何が起きていたのか、どのような医学的判断があったのかといった背景を知らないまま語られているケースが目立ちます。
本記事では妊娠中の経緯、YouTubeで発信を続ける理由、医療的ケア児と向き合う家庭の現実、そしてSNS上で拡散されがちな誤情報について丁寧に整理していきます。
おもちくんはなぜ産まれた?「親のエゴ」という批判と障害判明の全経緯
ご両親が出産を選んだ最大の理由は、異常が判明した時点ですでに日本の法律上、中絶ができる期間を過ぎていたことにあります。
妊娠22週目のスクリーニング検査で初めて頭部の形の異常を指摘されましたが、その時点で母体保護法が定める中絶可能期限(21週6日)はすでに超えていました。
この事実は、ネット上で見られる「分かっていて無理に産んだ」という批判とは大きく異なります。
実際には、選択肢がほとんど残されていない状況で、突然現実を突きつけられたというのが正確な経緯でした。
さらに精密検査では、染色体異常はなく、心臓や脳など生命維持に関わる機能も正常と診断されています。
問題とされたのは、あくまで顔や頭部の骨の形成という外見的な部分であり、医師からは「生きる力そのものに問題はない」と説明されていました。
【結論】おもちくんを「なぜ産んだ」のか?出産を決意した2つの理由
両親が出産を選んだ理由は次の2点です。
- 異常が判明した時点ですでに、法律上中絶が可能な期間を過ぎていたこと
- 染色体異常や心臓・脳など、生命維持に関わる重大な異常が確認されなかったこと
この2つが、当時の判断に大きく影響していました。
妊娠22週目のスクリーニング検査で、初めて医師から「頭の形がいびつである可能性」を指摘されます。
しかしその時点で、母体保護法が定める中絶の期限である21週6日はすでに過ぎていました。
ご両親は十分な時間をかけて選択できたわけではなく、突然現実を突きつけられ、限られた状況の中で向き合うしかなかったというのが実情でした。
その後の精密検査では、染色体異常は認められず、心臓や脳といった生命維持に関わる器官も正常であることが確認されます。
妊娠中のエコー検査で「障害」はどこまで分かっていたのか
エコーで分かっていたのは「頭の骨の形が少し変かもしれない」ということだけでした。
当時、医師から伝えられていたのも「頭蓋骨の一部が薄い“可能性”があるかも」というレベル。
「生まれてきたらここまで特徴的な顔立ちだった」というところまでは、親はもちろん、医師側ですら想像できていなかった可能性が高いです。
今の医療でも、エコーは写真みたいに全部が見えるわけではありません。
“分かっていた上で産んだ”というより、“分からないまま産まれてきた”が実情です。
「22週の壁」と中絶の判断:判明した時期と法律の限界
おもちくんの異常が指摘されたのは、妊娠22週目のスクリーニング検査でした。
しかしこの時点で、日本の法律上はすでに人工妊娠中絶を選ぶことができない状態となっていました。
日本では母体保護法により、中絶が認められる期限は妊娠21週6日までと定められています。
たとえ胎児に重い障害の可能性が見つかったとしても、22週に入った時点で、母体の命に直接関わる緊急事態でない限り手術は行えません。
その時点でご両親には、「産まない」という選択肢そのものが存在していなかったからです。
「産むしかなかった」という言葉は、決して軽い意味ではありません。
ご両親が前向きに見えるのは、最初から特別に強かったからというよりも、限られた状況の中で、目の前の命と少しずつ向き合いながら歩んできた結果なのではないでしょうか。
「俺は動じない」夫の言葉と夫婦が決めた覚悟
医師から厳しい可能性を告げられ、不安と恐怖で押しつぶされそうになっていた母親の気持ちを支えたのが、夫(星野孝輔さん)のかけた一言でした。
妊娠中の検診で異常を指摘された直後、多くの母親が「自分のせいではないか」「何か間違ったことをしてしまったのでは」と強い自責の念に陥ってしまうものです。
そんな中で、隣にいた旦那さんは取り乱すことなく、静かに「俺は動じないよ。しほのせいじゃない」と伝えたといいます。
検査結果がどうであれ、「自分たちのもとに来てくれた命である」という一点において、彼の気持ちは揺らいでいなかったように感じられます。
もちろん、「動じない」という言葉の裏には、本人なりの不安や葛藤もあったはずです。
それでも妻の前では弱さを見せず、寄り添い続けた姿勢が、現在のおもちくん一家を支える大きな土台になっているように感じます。
おもちくんの病名は?「知能」や発達への影響を医学的に解説
現在、おもちくんの病名について公式に公表されているものはありません。
妊娠中には、いくつかの先天性疾患(トリーチャー・コリンズ症候群・ピエール・ロバン症候群)の可能性が示唆されていましたが、検査を重ねる中で、当初想定されていた代表的な症候群には該当しないことが明らかになりました。
SNSや動画のコメント欄ではさまざまな病名が挙げられていますが、おもちくんに見られる
- まぶたの欠損
- 頭蓋骨の一部欠損
- 口蓋裂
といった特徴は、顔がつくられるごく初期の段階で、何らかの形成エラーが起きたことを示しています。
そのため、ひとつの病名にきれいに当てはまるというよりも、複数の形成異常が重なった非常にまれなケースと捉える方が現実に近い状況と言えるでしょう。
多くの方が気にしているのが、「知能に遅れはあるのか」という点かと思います。
実際に動画を見てみると、周囲に興味を示したりする様子が多く見られます。
これは外からの刺激を認識し、感情として受け取れていることを示しており、内面の発達がしっかり進んでいることがうかがえます。
見た目の印象が強いため、「何も分かっていないのでは」と誤解されてしまうこともありますが、実際には感情豊かな一人の男の子として成長しているように感じられます。
「まぶたがない」症状の理由と視力への影響
「まぶたがない」という症状は、妊娠初期のごく短い期間に行われる、顔のパーツがつくられる過程がうまく進まなかったことによる先天的な形成不全です。
おもちくんの場合は、単に皮膚が足りないという状態ではなく、頬骨や目の周囲の骨格そのものが十分に形成されていなかったため、目を覆ったり支えたりする機能が生まれつき備わっていませんでした。
そのため、生まれた直後から目が乾きやすく、強い刺激を受けやすい状態が続いていたと考えられます。
角膜へのダメージや視力低下を防ぐために、日常的な点眼や保湿ケアが欠かせない状態でした。
ご両親が続けてきたケアは、単なるお世話ではなく、視力を守るための大切な医療的サポートだったと言えるでしょう。
大きなハンディを抱えながらも、自分の目で周囲を感じ取り、家族の存在を認識できているという事実は、医療の力と、おもちくん自身の生命力の両方を感じさせるものではないでしょうか。
知能に遅れはある?動画から見る反応と発達
外見の印象が強いため、ネット上では「知能にも重い障害があるのではないか」と心配する声が見られることがあります。
しかし、現時点で脳機能に異常があるという診断は出ていません。
実際に動画を見ていると、おもちくんは周囲の声や動きに反応し、ただ横になっているだけの状態ではないことが分かります。
もちろん、耳の形成不全による聴こえの問題や、視界の制限があることで、言葉の習得などがゆっくり進む可能性は考えられます。
外見のインパクトが強いことで誤解を受けやすい状況ではありますが、その内面では、周囲を感じ取り、理解しようとする力が少しずつ育っているように感じられます。
「親のエゴ」と批判殺到?知恵袋やなんJでの反応
ネットの闇鍋とも言えるなんJやYahoo!知恵袋では、「子どもの意思を無視しているのではないか」「将来、消えないデジタルタトゥーになるのでは」といった意見が多く見られます。
ただ、その背景を見ていくと、「障害のある子どもは目立たない場所で生きるべき」という、無意識の価値観が含まれているようにも感じられます。
匿名の場では言葉が過激になりやすく、動画を投稿する両親に対して
- 「自分なら絶対にできない」
- 「承認欲求のためではないか」
といった厳しい意見が並ぶこともあります。
一方で、ご両親は顔も名前も出したうえで、社会と向き合う選択をしています。
その覚悟の大きさは、外から眺めて意見を述べる立場とは、少し違う次元のものなのかもしれません。
将来おもちくん自身が成長し、過去の動画をどう受け止めるかは、誰にも分かりません。
その点については、ご両親もリスクを理解した上で、あえて「知ってもらう」という道を選んでいるように見えます。
「かわいそう」「見世物」と言われる3つの理由
こう言われてしまう背景には主に次の3つが考えられます。
- YouTubeが収益化される仕組みへの嫌悪感
- 見た目のインパクトに対する戸惑いや生理的な拒否感
- 本人の同意がないことへの倫理的な不安
この3つが重なった結果、厳しい言葉が向けられやすくなっているように感じます。
まず1つ目は、YouTubeというプラットフォームそのものへの不信感です。
動画に広告がつく以上、「どうしてもお金目当てに見えてしまう」という人が一定数います。
どれだけ活動の理由を丁寧に説明しても、「再生数=お金」という構図が頭に浮かんでしまい、「結局それって金稼ぎでは?」と感じてしまうのが、今のネット社会の正直な空気でもあります。
一方で、医療費や今後の生活、将来への備えなど、現実的なお金の問題があることまでは、なかなか想像されにくいのも事実です。
2つ目は、単純に見た目のインパクトが強すぎることです。
まぶたがない状態や骨格の違いを、日常生活で目にする機会はほとんどありません。
そのため、突然目にした人が驚いたり、怖さを感じたりしてしまい、その感情を「かわいそう」という言葉で処理してしまうケースも多いように見えます。
これは悪意というより、慣れていないものに対する人間の反射的な反応に近い部分もあります。
3つ目は、本人の同意が取れていないことへのモヤモヤです。
おもちくんは、まだ自分の気持ちを言葉で伝えることができません。
そのためネット上では、「本当は嫌かもしれないのに、YouTubeに出されているのではないか」「本人の意思が確認できないのに発信していいのか」といった不安の声が上がることがあります。
その気持ちが次第に「見世物にするな」「将来どうするつもりなんだ」といった強い言葉へと変わっていく側面もあるように感じます。
確かにおもちくんは、まだ自分の意思をはっきり示すことができません。
しかし、動画の中では家族に囲まれ、安心できる環境で過ごし、穏やかな表情や笑顔を見せています。
かわいそうかどうかは、今の私たちが決められることではなく、いずれ本人が自分の人生の中で感じていくものなのかもしれません。
なぜ顔出しをするのか?両親が語ったYouTube活動の真の目的
ご両親があえて顔出しという選択をしている背景には、おもちくんが将来ひとりで社会に出たとき、向けられる視線を少しでもやわらげたいという強い思いがあるようです。
知らない存在として突然見られるよりも、「見たことがある」「存在を知っている」という状態をつくることで、過剰な驚きや拒否反応を減らしたいという考え方です。
多くの親であれば、我が子が傷つかないように、できるだけ外の世界から守りたいと思うものです。
もし街で見かけたときに、「知らない子」ではなく「見たことのある子」として認識されるだけでも、周囲の反応は大きく変わる可能性があります。
ネット上では「晒しているのではないか」という声もありますが、その批判も含めて覚悟したうえで、発信を続けているように見えます。
それは注目を集めたいからというより、息子が生きていく場所を少しでも広げたいという思いからなのではないでしょうか。
また、現実的な問題として、これから必要になる医療費や治療の負担も無視できません。
形成手術や継続的な医療ケアには、保険が適用されない部分も多く、大きな費用がかかることが想定されます。
「お金のためではないか」と言われることもありますが、親として少しでも良い医療を受けさせたいと考えるのは、ごく自然な感情ではないでしょうか。
批判は少数派?SNSやコメント欄で増え続ける応援の声
ネットニュースのコメント欄や匿名掲示板だけを見ていると、まるで否定的な声ばかりが目につき、「世間全体が敵なのでは」と感じてしまうことがあります。
しかし実際にYouTubeのコメント欄をのぞいてみると、その印象は大きく変わります。
そこには批判よりもはるかに多くの、応援や励ましの言葉が並んでいます。
最初は好奇心や興味本位で動画を開いた人であっても、日々の投稿を通して、おもちくんが笑ったり、ご飯を食べたりする姿を見続けるうちに、少しずつ感じ方が変わっていく様子がうかがえます。
最初は「ちょっと怖いかも」「見るのがつらいかも」と感じていた人たちが、動画を見続けるうちに、「今日のお洋服かわいいですね」「パパさんママさん、いつもお疲れさまです」と、自然とあたたかい言葉を残すようになっていく様子はとても印象的です。
それは、おもちくんの表情やしぐさの可愛らしさ、そしてご両親の明るく前向きな雰囲気が、少しずつ視聴者の心の距離を近づけていった結果なのかもしれません。
一方で、強い言葉で批判をする人の多くは、動画の内容を十分に見ていない場合や、自分の価値観を一方的に重ねてしまっているケースも少なくありません。
そうした声は目立ちやすい一方で、実際には少数であることも多いものです。
おもちくんが「亡くなった理由」と検索されるのはなぜ?
Googleの検索欄に「亡くなった理由」と表示される背景には、外見のインパクトが強すぎることによる先入観があります。
初見の人が「ここまで重い状態なら長く生きられないのでは」と無意識に思い込み、その確認のために検索してしまうケースが多いのです。
顔の異常=内臓や脳にも問題があるはず、という誤ったイメージが先行し、事実とは異なる想像が広がった結果、このような検索ワードが生まれていると考えられます。
「亡くなった」はデマ!現在も元気に暮らす
ネット上で出回っている「おもちくん死亡説」は、完全なデマです。
現在もYouTubeやInstagramでは、元気な様子が継続して投稿されており、日々成長している姿を見ることができます。
最近のおもちくんの様子を見ると、手術を経て表情がより豊かになり、手足の動きもしっかりしてきていることが分かります。
ご両親のケアと、おもちくん自身の力が重なり、少しずつ前に進んでいる姿が伝わってきます。
おもちくんの余命は?医療的ケア児としての予後と寿命
おもちくんの余命が短いとする医学的な根拠は、現時点ではありません。
外見の印象から「重い病気なのでは」と思われがちですが、実際に抱えているのは顔の骨や皮膚の形成に関わる問題であり、心臓や脳、肺といった生命維持に直結する臓器の病気ではありません。
適切な医療ケアを受けながら生活していくことで、長く生きていける可能性は十分にあると考えられています。
もちろん、気管切開による呼吸管理や、感染症、誤嚥などのリスクは、一般の子どもより高いのが現実です。
「余命」という言葉が検索されてしまう背景には、「こんなに大変なら、長く生きられないのでは」という見た目からの思い込みが影響している面もあるように感じます。
しかし、動画の中で少しずつ成長していく姿を見れば分かるように、彼は今この瞬間をしっかり生きています。
おもちくんにとって大切なのは「いつまで生きるか」ではなく、「これからの時間をどう過ごしていくか」なのではないでしょうか。
【まとめ】おもちくんが教えてくれる「生きる意味」
この記事ではおもちくんについて整理しました。
まず大前提として、障害が指摘されたのは妊娠22週目であり、その時点ですでに法律上、中絶という選択肢はありませんでした。
妊娠中のエコーで分かっていたのは、頭の骨の形に違和感があるかもしれないという程度で、現在のような状態まで予測できていたわけではありませんでした。
それでも生まれてから直面する現実は決して軽いものではなく、ご両親は不安や葛藤を抱えながら、腹を括って向き合ってきました。
見た目のインパクトから、「かわいそう」「見世物では」といった声が出たり、根拠のない死亡説や余命の噂が広がることもあります。
顔出しでの発信に賛否があるのは事実ですが、その裏には、将来社会に出たとき少しでも生きやすくなるようにという親心がありました。
どう感じるか、どう受け止めるかを決めるのは、私たち外野ではなく、いつかの本人自身です。
これから先も、おもちくんの歩みが穏やかで温かいものであることを、静かに応援していきたいです。
